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最も確実でリターンが大きいのは「自分への教育投資」

 とあるQ&Aサイトで「一番儲かる投資法を教えて」という質問があり、色んな答えがあって興味深く読みました。

 中でも「全額定期預金して、通帳を見ながらもっと増やそうと仕事に邁進する」という回答の評価が高くて笑えました。受け狙いには良いですが、実効的にはどうなんでしょう。


 私が強く勧める投資方法は「自分への教育」です。株や不動産は時代の趨勢=他力で動き、上向きの時は良いですが、下向きの時はほとんどが損をします。自分の力では何ともコントロールできず、個別の情報を大量に握っている機関投資家には絶対に勝てません。

 「子供の教育に投資する」のも悪くないですが、リターンが確定するのは十年から三十年後とかなりの長期戦ですし、子供を思惑通りに行動させるのはなかなか難しいものです。

 その点、自分の行動は基本自分でコントロールできますし、すでに社会人であれば子供と違って何某かの生産能力を身につけていますから、それを強化/補完して向上させれば、比較的短期間でのリターンが期待できます。


 例えば会社からの給与を時給換算して3000円だったとして、能力を上げて昇給して3300円になると、それは大きな失敗をしない限り会社を辞めるまで、あるいは転職してもその能力を使う限り続きます。

 現在40歳で年間2000時間、20年間その恩恵が続けば、1200万円のリターンが計算できます。その教育に100万円投資したならば12倍。悪くないですね。


 にもかかわらず、パーソル総研がAPAC(アジア太平洋)地域の各国を対象に実施した調査で、日本人の46.3%は勤務先以外での勉強をしておらず、この割合は調査対象となった14か国中でダントツの高さでした。

もしかすると多少の学習は謙遜して申告しないという国民性のバイアスがあるかもしれませんが、実に残念な事実であり、ここ30年の日本成長率の低さの原因はこの辺にもありそうです。


 ちなみに自分も四十代半ばまではあまり学習しない方でしたが、その後技術士を目指して以来社外での学習時間が一気に増えて、独立後に五十代で大学院(修士、博士)進学したこともあり、ここ15年で自分に投じた教育費(学費、研修参加費、書籍などへの直接支払額)は500万円を超えますが、この期間中だけでもすでにその十倍以上を回収済みです。

 反省があるとすれば、「10年早く同額を投資していれば、軽く2倍以上のリターンがあっただろう」と思われることです。

ただしあらゆる教育投資が同程度のリターンを生むわけでもなく、中にリターンの少ないものもあるのは、株などの投資と共通です。しかしそれを見極めようとすると行動にブレーキがかかりますから、良かれと思ったらある程度は見切って投資するしかありません。



 一番投資効率が良いのは「書籍」で、1500円の本には平均して十万円以上の情報が詰まっているものの、買っただけでは活かすことができず、「読む」さらに「実行する」ことで初めて価値が現実化するところがポイントです。ちなみに私は独立以来13年で1100冊の本を買いましたが、目を通したページは2割、実際に使った部分は1%といったところでしょうか。それでも投資金額の10倍以上の価値は生み出した実感があります。

 本を借りて読むとか、今は「Youtube大学」だったりタダで勉強する手段も多く、それらを利用する考えもありますが、お金を払うことで自分の意識が高まるので、敢えてしっかり自己投資して気合いを入れるというのも間違いなく有効です。


 是非皆さんも自分への教育に(早めに)投資して、大きなリターンを享受してください。

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