

中小製造業の技術経営(その8 戦略策定)
1.分析結果に基づく事業戦略の策定 前回までで外部、内部環境分析が終了し、自社のコアコンピタンスについても自覚できたことと思います。 しかし分析しただけでは成果が得られません。これらの分析を踏まえて、ではどうすれば良いのかを考え、実行計画に落とし込み、さらにそれを実行して初めて果実が収穫できるのです。 今回は、この戦略策定ステップについて解説します。 2.SWOT分析は外部/内部環境と正負の軸で整理 外部内部分析ではとにかく関係しそうな環境項目を網羅的に書き出しました。分析の過程で経営者の頭には、ある程度何をすべきかが浮かんでいることと思います。しかし効果が期待される活動は山ほどあって、リソースの限られている中小企業ですべてに着手すると、いずれも中途半端に終わる危険性があります。ここはじっくり分析結果を整理して論理的に戦略を考え、優先順位を設定して実行しましょう。 環境の整理にはSWOTチャートを使うのが一般的です。内部環境における自社の強みをS(Strength)、弱みをW(Weakness)、外部環境で自社に有利な項目をO(Opportuni